V6井ノ原快彦氏主演の妄想非恋愛小説を取り扱っております。
No.211
2008/05/23 (Fri) 23:29:11
短編更新です。
Mステ、Vさんは暑そうでしたね。
リーダーなんてすぐに上着、脱いでましたもんね。
健ちゃんは長い髪のほうが好きです。
Aqua Timez の後ろでチョロチョロするイノと剛ちゃんにニコニコ。
来週もご出演ですか。
ランキングが気になるところですね。
5/28はかなりの激戦区のようですからね。
キマグレンも出るので、要チェックしておりますよ。
出演 : 井ノ原 快彦 ・ 坂本 昌行
Mステ、Vさんは暑そうでしたね。
リーダーなんてすぐに上着、脱いでましたもんね。
健ちゃんは長い髪のほうが好きです。
Aqua Timez の後ろでチョロチョロするイノと剛ちゃんにニコニコ。
来週もご出演ですか。
ランキングが気になるところですね。
5/28はかなりの激戦区のようですからね。
キマグレンも出るので、要チェックしておりますよ。
出演 : 井ノ原 快彦 ・ 坂本 昌行
日常
誰にだって日常はある。それがどこで誰とどんな風に過ごしているかという質問として誰かに暴かれようとするなら、答えは「放っておいてくれ。」の一言に尽きるだろう。何を勝手にイメージしているのかは知らないが、世間の人々と変わらない。朝は朝食の支度と洗濯をするし、新聞も読む。広告のチェックは欠かさないし、気が向けばワイドショーを見たりする。天気がいいと、張り切っていろいろな物を洗いたくなるのは悪い癖だ。掃除をして、特売日ならばスーパーへ足を運んで。タイムセールに参戦するのは骨が折れるが楽しくもある。お目当ての物をゲットできたときの快感は、参戦した人間にしか味わえないのだから。少なくはあるけれど顔なじみのご近所さんがいて、顔を合わせると情報交換の井戸端会議を開催する。総じて、日常は世間一般の人と何も変わらない。
あえて異なる点を挙げるなら、引きこもりの同居人には甘いこと。依存されているのは知っている。ただ、これが理解してもらえるとは思えないが、依存されると安心するのだ。すべてを拒絶して内側しか見ないでいるより、薄暗い自室に籠って息を潜めているより、纏わり付くように密接してもリビングに出てきてくれたほうが、ずっといい。今だってタバコをくわえて広告をめくる坂本のすぐ隣りで、鼻歌交じりにローディングに精を出している。とても、心地いい時間。
「神に挑む 非情の性 正義のためでも 平和願うためでもない 丘に刻む 十字光る 悪魔も震える 黒く赤い死の鎮魂歌・・・・・」
「お前、なんつー歌だよ。」
「なんでよ?永遠の名曲じゃん、ゴルゴ13。」
少し口を尖らせて反論する表情は、子供のようだ。いい年をした大人とは思えない。自分で招いてしまった事とはいえ、やりきれないと思ってしまうのは身勝手だろうか。
「ねぇ、坂本くん。」
「んー?って井ノ原ぁ。」
引っくり返ったような情けない声を坂本があげてしまったのも無理はない。一瞬の前触れもなく、髪が切り落とされたのだから。適当に切ったであろう髪を満足そうに握り締めて、リビングを出て行く井ノ原。またコレクションが増えたことが、嬉しいのだろう。美容室に行くのが面倒で、伸ばしっぱなしにしていた髪。多少切られたところで、大したダメージはない。が、洗面所の鏡前に直行した坂本は脱力した。右側だけがしっかりと短い。明らかに無恰好なスタイルは、ちょっと近所のスーパーに出かけるのも憚られる。仕方がないので間に合わせに自分で切りそろえることにした坂本は、もう一度鏡をのぞきこむ。井ノ原はこちらの都合など確認しない。欲しい物は勝手に手に入れる主義。昔から坂本には病的なほどに懐いていたが、ふと、考える。あんなことがなければ、これほどまでに依存することもなかったのだと。思い出してみて、泣きそうになった。井ノ原の至極当たり前にあった日常を壊したのは、自分だ。
同業者が寝返るなんて、珍しくもない。ただ、そのときに寝返った男は別。井ノ原と、坂本と、とても深入りした付き合いだったから。
「井ノ原が付いてて、こうなったの?手抜き?油断?それとも、甘え?」
容赦なく投げつけられる言葉に、言い返すだけの理由はなかった。どれも当たらずとも遠からず当てはまる。坂本はターゲットがその男だと聞いて動揺していたし、井ノ原はターゲットを殺さずに済む方法をずっと考えていた。判断が鈍ったせいで見事な返り討ちに遭ったのは、自業自得の極み。坂本は瀕死の重態に陥り、井ノ原は、そうだ、その日から坂本のそばを離れられなくなった。坂本を必要以上に欲して。
「俺、決めたんだぁ。坂本くんと一緒にいて、坂本くんに害をなすヤツは排除する。俺だけが一生、坂本くんを守るの。」
ひどく残酷で皮肉な、依存の始まり。
日常に然程の支障はない、左手の親指がないことなど。むしろ左手でよかったと思っているくらいだ。ある日、そういえば井ノ原の誕生日だったか、プレゼントだと言って持っていったときの笑顔は清々しかった。その指が好きだ。と微塵の躊躇もなく切断した。おそらく井ノ原は寂しくてストレスが溜まっていたのだと思う。仕事で家を空ける日が続いていたから、坂本が欠乏しただけ。そして、それも日常のひとコマ。
今日も日常。リビングのテーブルに置きっぱなしにされたローディングを施された薬莢だけが、ピカピカと光を放つ。それ以外に取り立てて光る要素はない。ただの日常。依存される時間が果てしなく存在する。時計を見れば、もうすぐ10時を指そうとしていた。スーパーの開店時間だ。今日は牛乳とキャベツと食パンが特売。素人がただのハサミで切りそろえた不揃いな髪に苦笑しながら、坂本は車のキーを手にした。PR
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