よっちゃんお誕生日おめでとうございます!
ファンの期待を裏切ることなく(?)雨を降らせるあなたも素敵。
この1年も笑って笑って、幸せな日々を過ごしてください。
出演 : 井ノ原 快彦
合唱コンクール ④
俺には4人の姉ちゃんがいる。
長女、あゆみ。23歳で大学院生だけど、そこいらの社会人には天地がひっくり返っても負ける事はないであろう頭脳を持っている。おまけに口も達者で負けん気が強い。自分と同等もしくはそれ以上のIQを持ち合わせていない人間を頭ごなしに侮蔑する傾向にある。かと思えば彼氏は高卒でドラマに憧れて警察官になった所轄のヒラ刑事。28歳。紹介してもらったけれど直情型の単純そうな人だった。
次女、めぐり。21歳で大学4回生。電気工学を専攻していてデジタル信号処理なるものを研究しているらしい。いろいろと話して聞かせてくれるが、俺にはまったく理解できない。あゆみ姉とは違って彼氏を作る気は毛頭ないらしく、とにかく大学での研究に没頭する日々を送っている。
三女、わかな。18歳で大学1回生。ドイツ語を専攻し、将来はドイツ語で小説を執筆するのが夢だと豪語している。ピアノとバイオリンとギターが得意で絶対音感を持ち、趣味で作曲をしてるけど音楽でどうこうなろうとは思っていないのだから宝の持ち腐れの典型だと思う。ドイツ語で政治学の論文を発表してドイツの何とかいう大学に優秀な学生として招待されたことは俺の自慢。
四女、ほのか。17歳で高校3年生。PCプログラマーになりたい事をひた隠しにして、姉たちのように立派になると宣言して両親を喜ばせることが悦びというひねくれ者。大学進学も本当はしたくないのに、世間的に地位の高い裁判官になるという目標を掲げて日々猛勉強を続けている。六法全書については高2で暗記を完了。最近は医療関連の法律を読み漁っているらしい。
以上が俺の姉ちゃんたち。井ノ原家の奇跡の産物。普通の大学を出て普通の商社のサラリーマンの父と、普通の短大在学中に利用していたバスが同じだった父と付き合い始めていたため卒業と同時に結婚した母の間にDNAの突然変異よろしく誕生した卓越した人たち。まぁ、姉4人までで奇跡は終わったんだけどね。俺は努力しないと優秀な成績は導き出せないごく普通の男子として生まれた。優秀な人間とこそきちんと付き合うことにしている姉ちゃんたちは、ところがビックリ、俺の事はすごく可愛がってくれている。親は弟だから可愛いのは当たり前。と言うけど、俺には不思議現象としか思えない。すごく嬉しいけどね。
俺がまんまと音楽室の窓から落ちて気絶しちゃっている間の出来事を後から坂本くんと長野くんに聞いて、なんだか申し訳ない気持ちになった。寺山先生と酒屋の貴行さんと俺を担当してくれた病院の先生、なんかいろいろごめんなさい。でも校長と教頭はあんまり好きじゃなかったからまぁいいや。
意識は次の日の朝には戻った。母さんと姉ちゃん4人と坂本くんと長野くんに取り囲まれて、みんな口々に「よかった。」と繰り返して喜んでくれている。なんでそんなに勢揃い?とはとてもじゃないが聞けなかった。自分的には然程の事件だという認識がなかったけど一応、その日は大人しくしておいた。
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