６日目

更新強化月間６日目です。

なんだか泥臭い感じに・・・・・・

先生の内緒話

 

　教師が聖職だと呼ばれていたのは、遠い昔の話だ。昨今は職員室も、教師らしからぬ行為がやむにやまれぬ事情で横行している。

　名門私立女子高。県下でもトップクラスの有名国公立大学進学率。毎年、この不景気にもかかわらず、高い学費を用意してでもやってくる受験生は後を絶たない。しかし、その内情を知ったとして、その状況は維持されるだろうか？というか、いっそマスコミにでも高く売りつけてやろうか。その立派な校舎を見上げて、森田は思う。公立高校よりはずっと高級を貰う教師たちが抱えている借金。減るという言葉とはとても縁遠い。多少の強引な方法を使ってでも回収しろ。とは上からの命令だが、借金をしている人間の肩を持つわけではなく、素直に思う。無い袖は振れない。建前上は足繁く取り立てにやって来てはいるものの、最近では、あまりの回収のめどの立たなさに、面倒臭くなってきているのが本音。だったらマスコミに借金が嵩んだ経緯を話せば、手っ取り早い。今回の取立てを最後にしよう。森田はそう決めて、当たり前に校内へ入った。

　

　井ノ原　快彦　　　高校の現国教師。

友人に頼まれ、無資格通訳ガイドをやってしまう。

　　　　　　　　　　それを知った生徒に口止め料を請求され、
　　　　　　　　　　200万円を町金融で借り入れて支払う。

 

　長野　博　　　　　学校を建て直すため、校長のイスを金で買い取る。

　　　　　　　　　　その為の800万円を町金融で借り入れて支払う。

 

　坂本　昌行　　　　高校の英語教師。

　　　　　　　　　　テストの点数や内申点を保護者に売っている。

　　　　　　　　　　それに協力するならば、
　　　　　　　　　　借金を代わりに返済してやると２人に提案する。

 

　森田　剛　　　　　町金融の取立て屋。

　　　　　　　　　　手っ取り早い回収を目指す、面倒臭がりな性格。