７日目

更新強化月間７日目です。


今日は長編もアップする予定でしたが、間に合いません、おそらく。

明日にはアップできるよう、夜通し書くつもりです。多分。

Clearly recalled moment

 

　脚本家の井ノ原快彦と若手俳優の三宅健、この２人は超の付くヒットメーカーと呼ばれている。２人が組んだドラマや映画は必ずといっていいほどヒットするからだ。

　年末の特番ドラマをやることになった２人。普段ならば脚本に意見を述べたりして和気藹々と作り上げていたのに、なぜか井ノ原は今回の脚本に関しては、一切の変更を一語一句たりとも許さなかった。微妙な雰囲気のままドラマは何とかクランクアップを迎えるが、三宅の中からはもやもやしたものが消えない。なぜか井ノ原はこのドラマに関しては意固地で、ナレーション撮りにまで立ち会ったという。主題かも井ノ原とプロデューサーで意見が食い違い、まだ決まってないらしい。

　しかし三宅は記者会見の場で、ドラマの本当の意味を知る。これはノンフィクションであるということ。三宅が演じたドラマの中で落下事故に遭い怪我をする青年を始め、すべての人物が実在し、それは過去、井ノ原が主宰していた劇団に起こった悲劇だということ。ナレーションを担当したのは、三宅が演じた落下事故に遭った人物であること。ギリギリまで引き伸ばしに引き伸ばされてきた主題歌を歌うアーティストについて、記者会見の場に強引に引っ張り出されたのは、実際に劇団で音楽を担当していた人だということ。

　井ノ原は言った。３年半たって、やっと真実を語る決心が着いたと。

 

 

　井ノ原　快彦　　脚本家。

　　　　　　　　　元、劇団Clearly recalled moment主宰兼脚本家。

　　　　　　　　　３年半前に起こった事故が原因で、劇団を解散した。

 

　三宅　健　　　　俳優。

　　　　　　　　　井ノ原の脚本でドラマデビュー。
　　　　　　　　　以来、親しくなり、共同で脚本を書いたことも。

　　　　　　　　　

　長野　博　　　　ナレーター。

　　　　　　　　　今回のドラマのナレーションを担当。

　　　　　　　　　井ノ原の劇団の役者だったが、車椅子になり辞めた。

 

　坂本　昌行　　　シンガーソングライター。

　　　　　　　　　今回のドラマの主題歌を担当。

　　　　　　　　　以前は井ノ原の劇団で、役者兼音楽をやっていた。