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V6井ノ原快彦氏主演の妄想非恋愛小説を取り扱っております。
No.
2024/05/13 (Mon) 08:08:57

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No.232
2008/06/28 (Sat) 23:59:27

短編更新です。

今日、初めて書店に並ぶ「クルグル」を見ました。
ネットで注文なんてものがあると、書店の事情は分かりません。
だから数々の書店で気にかけてみたのですが、見たことがありませんでした。
小さい書店ばっかりだったからかな。
ということで、某大型書店にて発見しましたよ。
ちゃんと面見せのポップ付きで並んでました。
ちょっと安心。


出演 : V6





井ノ原快彦(32)、職業・・・・・
 


 
 Junichi Okada(22)、職業、大学院生 tesutifies

 
 いのっちですか?いいひとですけど。
 
 詳しくは、なんやろう。俺の話をまじめに聞いてくれる人。しかも信じてくれる。世にも珍しモノ好きなんか、世にもお人好しなんかは謎です。わざわざ俺の話を聞くためだけに大学の研究室にまで来ますからね、かなり変わった人やと思います。
 俺の、話の内容、ですか?それは情報として必要やから聞いてるんですか?・・・・・言うてもいいですけど、たぶん引きますよ。
 
 ブラックホールの作り方を、大学院で研究してます。その話をいのっちが聞きに来るっていう。世界征服とかそんな邪な考えやなく、ブラックホールを有効利用して、もうちょっと地球からモノを減らせたらなぁって。ゴミとか、有害物質とか。環境改善とか簡単に言いますけど、現状では物理的に無理でしょ?地球に害を成すものは排除する。って言うても、排除した後ドコに持っていくねん!みたいな。やからね、その後のことも含めて考えていけたらなぁって。そこでブラックホールを活用するわけです。まんべんなく、いろんな空間にそういう不要物を小分けで閉じ込めていく。ブラックホールごとに責任を持って管理できる人間がおったら、きっと悪用とかもできへんし。エコ且つ合理的な方法ですよ。ね、ドン引きでしょ?
 
 いのっちは、ブラックホールに興味津々です。俺と真剣に議論してますから。でも、何をしてる人なんか?とかいうのは知らんかも。そういう話はしません。お互いに込み入った個人の事情にまでは立ち入らない。みたいな暗黙のルールっていうんがね、ある。
 平日でも休みの日でも昼でも夜でも、大学とか自宅とかにフラーっと来ますね。時間に自由の利く仕事とかしてるんと違いますか?自営業とか。車と簿記とボイラー技師と大型2種と管理栄養士と無線従事者と中小企業診断士の資格を持ってるって自慢してたかも。職業の判断材料にはならんか。あとは、何やろ?ホンマによく知らないです。携帯電話の機種を常に最新型にするのが趣味、なんですかねぇ。
 
 出会いですか?健くん経由ですよ。「ご飯食べにいこーよ!」って誘われたんで、約束の店に行ったらいました。あ、酒が強いです。それからお金持ち。そのときもですけど、いのっちと食べに行って財布出したことありませんもん。出させてくれないんですよ。気付いたら会計は終わってます。いつのまに?って感じですね。シイタケが苦手やって言うてました。なんか、あの傘の下から虫がいっぱい出てきて、襲い掛かってくる夢を子供の頃に見たらしいですよ。かわいいでしょ。
 健くん?は、昔のバイト先の人です。俺よりも2歳上ですね。あー、敬語使ったら怒るんで。他人みたいでイヤ!って。いのっちとの関係は知りませんけどね、めっちゃ仲良しっぽかったです。よく遊んでるみたいなんで、健くんに聞いたら詳しい情報、いっぱい分かるんと違いますか?
 
 
 Ken Miyake(24)、職業、インテリアデザイナー見習いtesutifies
 
 井ノ原くん?ウザくてキモい。でも優しい。かな。
 
 あんま知らないんだけど、カワイイもの好きみたいだよ。だって俺のこと、チョー大好きだから。すぐ抱きついてくるし、常に構ってオーラ出てるし、あと俺のこと甘やかしすぎ。いつも優しいよ。凹んでるときとか、敏感に察知して慰めてくれたり、元気付けてくれたり、頭撫でてくれたり。男色家?そんなワケないじゃん。あの人はただ単に寂しがりなだけ。人見知りのクセに、一人はイヤなんだって。わがままだよねー。
 
 俺のこと?俺はね、インテリアデザイナー!の見習い。いつか多目的商業施設の内装とかやってみたい。っていう夢。美大出身だけど、実は1浪して入ったんだ。この時点ですでに出遅れてるみたいな。服飾デザイナーとかにも興味はあるよ。けど、一番はインテリアデザイナー。井ノ原くんと約束したんだ。俺が一人で仕事を任せてもらえたら、最初は井ノ原くんの部屋の内装をデザインさせてもらうって。井ノ原くんの部屋?はかなり広いよ。都心の一等地の高層マンション。分譲を奮発して買ったんだって。何回か遊びに行かせてもらったけど、アレは一般人には一生かかってもお目にかかれない世界だね。俺みたいな薄給の若造には絶対に無理。
 
 出会い?ナンパかな。だからー、男色家じゃないって。俺が美大生の頃に、知り合いの雑貨屋さんにデザインしたアクセサリーを置かせてもらってたんだ。したら偶然にそれを目にした井ノ原くんが気に入ってくれたみたいで、店長にしつこく言い寄って俺を紹介させたの。今になって思えば、あんなにいいお客さんはいなかったかも。服とかTPOとか、いろんな条件別に次から次へとアクセサリーをオーダーしてさ、あと友達にプレゼントするとかね。とにかく、ひっきりなしに俺のアクセサリーばっかり買ってたよ。始めは冷やかしなんじゃないかって疑ってたんだけど、何週間かして、店に井ノ原くんの友達って人が来たんだよね。俺に指輪を頼みたい。って。それで、井ノ原くんの話を聞いて、普段も俺から買ったアクセサリーを気に入って身に付けてくれてるって分かって、冷やかしじゃなかったんだ。って確信したわけ。
 信用?それは初めは難しいと思うよ。だって井ノ原くん、冗談なの?ってくらい常に笑顔だから。いつも笑顔で元気いっぱいなの。直接聞いてみたこともあるし。なんでいつも笑ってんの?って。したらさ、長年の癖かなぁ。とか答えたわけ。とりあえず笑ってれば人間関係が円滑に運べる。みたいな持論、あるらしい。
 
 で、井ノ原くんのことなんだけど、職業とか素性に関することは知らないかな。そういう話はしないから。けど、お金持ちなのは確かだよ。あ、犬3匹!ゴールデン2匹と豆芝を飼ってる。って言えば想像つかない?それぐらい広いマンションに住んでる人だってこと。あと車はBMWのミニクーパーだった。青でね、やっぱカワイイの。赤のシトロエンC3に乗ってたらしいんだけど、無駄に目立つからやめたんだって。今はワーゲンのニュービートルの白も気になってるらしいよ。車庫が1台分空く話があるから、空いたら買うかも。って。ね、お金持ちでしょ?
 
 
 Masayuki Sakamoto(35)、職業、気象予報士tesutifies
 
 井ノ原?かなりの雨男だぞ。俺が晴れの予報をしても簡単に覆すほどの雨男だ。
 
 平たく言えば、単なる飲み仲間だ。詳しく言えば、俺は井ノ原と一緒に飲まないと、ひどく不安になるんだよ。特に、雨の日はな。
 ロクでもない口癖がある。口癖で済まないところが始末に終えない。いつも当たり前のように言うんだ。「死にたいなぁ。」ってさ。だから俺は、極力そばにいて、ブレーキの役目をしてやらないと。でないと普通にリストカットとかしてくれる。なんてな、カッコつけてブレーキとか言ったけど、見張り役だよ。頼まれてんだ。今は理由があってそばに居ることのできない、本当なら一番そばにいてアイツを守ってやれる男に。何があっても、死なせないでくれってさ。
 
 笑うんだよ、井ノ原ってヤツは。雨が降ったら、大爆笑しやがる。自分に何か予定があるときには雨だって、笑う。満面の笑み、「やっぱりねぇ。」なんて呑気なセリフ。聞いてるこっちが泣きたくなるっつーの。どうせ飲んで酔っ払ったら、大グチ大会のクセに。
 とことん酔っ払うまで、我慢してる。だから俺はとことん飲ませてやる。身体にはよくないけど、そうしないとアイツは全部飲み込んじまうからさ。それこそ精神衛生上よくないって、思うんだ。グチこぼしたって、泣いたって、それで心が軽くなるならトコトン付き合ってやるよ。死にたいとか、言わせない。
 
 職業?知らないけど。聞いたことないし、別に興味もない。とにかくアイツに関しての情報を俺はほとんど持ってないぞ。知ってんのは、さっき話したことと、年と、あー、趣味がギターだっつってたっけ。上手い下手は聞いたことはないから不明だな。
 家にも行ったことない。潰れたら俺の家に連れて帰ってる。危なっかしくてさ、一人で帰すわけにいかないんだよ。そうだ。俺の作ったクリームシチューが好きらしい。手料理を振舞われると嬉しくなるんだと。彼女かよ!とにかく甘えたがりだよ。二日酔いの朝限定でな。一昨日も朝からロールキャベツとか作らされた。甘えん坊モードのアイツは言い出したら聞かないし。メチャクチャ低いテンションで「ロールキャベツが食べたい。」しか口にしねぇの。基本的に好き嫌いはないはずだぞ。いや、シイタケだけは断固として食わなかった。トラウマだとか言って。それ以外はなんでも食うはずだけど。
 
 出会い?だから頼まれてるんだよ、長野に。長野は腐れ縁のツレ。井ノ原のこと猫っかわいがりしてるからさ、無碍に断ったら俺の身が危ない。いつだったかメシの席に連れてきて、どんくらいだ?かれこれ5,6年か?は付き合いがあるよ。だから面倒を見るのは構わない。雨さえ降らなきゃ、大概は普通のヤツだし。なんか楽しい。弟ができたみたいで。手のかかる弟。普段の笑顔は見てて妙に和むんだよな。ふにゃっとしてるけどほっこりしてる。楽しいことが好きみたいで、イベントとか記念日にうるさい。誰よりはしゃぐんだよ。ホント見えないよ。死にたがってる風には。
 これ以上は何も出ねぇ。知りたきゃ長野に聞いてくれ。長野?なら仕事で北海道のどこかにいると思うぞ。帰ってくる日?言ってなかったな。そのうち帰ってくるはずだ。永住するとは聞いてない。北海道でヒッチハイクしながら地元の人のクチコミ的なウマイもの探す番組のロケ、らしいけど。まぁ気長に待ってた方がいいな。前のロケのときは、観光ガイドブックとかに紹介されてない九州の新しい観光スポットを探す。とかで、1ヶ月近く帰ってこなかったし。長野のロケはハードだよ、いつも。
 
 
 Hiroshi Nagano(34)、職業、タレントtesutifies
 
 よっちゃん?すごくいい子だよ。優しくて、俺にやたら懐いてて。
 
 甘えん坊?それって坂本くんに聞いたでしょ。違うよ。あんなに甘えるのが下手な子は見たことないから。酔っ払ったとき?ああ、それはね、演技だよ。酔っ払ったふり、甘えてるふり。坂本くんに対するポーズ。だって異常な心配性だから、あの人。よっちゃんは人間観察に関して秀でてるから、どんなふうにすれば坂本くんが納得するかも弁えてる。お酒をいいだけ飲んだ程度で発散できるなら、あんな癖はとっくに直ってるよ。
 いっぱい考えた挙句、究極までたどり着いちゃったんだね。もう死ぬしかない。死んだほうが楽だ。って。長生きしたくてもできない人が世の中にはたくさんいるのに、自分から死を選ぶなんてどうかしてる。とか批判する人はいるけど、俺は違うね。生きてるのが辛くて仕方ない人も、いるよ。よっちゃんはそうだ。だからワガママなのかもしれない。死んで欲しくないって願ってしまうのは。坂本くんに見張らせるのも、ある意味反則なんだ。よっちゃんの意思を無視した行為だよ。俺は、酷い人間だね。
 
 俺のこと?俺はタレント。以上。
 
 よっちゃんの職業?は、会社員って聞いてるけど、本当はどうなんだか。だって初対面で言ったことが普通じゃなかったもん。「俺は、元殺し屋だ!」なんて。そんな男が会社員とかできるとは思えないでしょ。住んでるマンションも、どんな会社に勤めたら住めるんだ。ってくらいにすごいし。高級外車に乗って、犬を3匹も飼って。殺し屋ができるほど強靭な精神力を持った人間かは疑問だけど、複雑な事情はあるのかもしれない。
 俺の番組が好きだ。って言ってくれるんだ。面白いみたい。よく分かんないよね。俺はそうは思わない。自分が出演してると同時に実感してる。価値ある番組じゃないことを。だから、困ってるんだよ。根底を無造作に揺るがす存在、よっちゃん。どこか放ってはおけなくて守りたいと思ったのに、心からの気持ちじゃないことに気付いた。ここまできて見放すつもりはない。でも、貫き通せる自信もない。なんて坂本くんが聞いたら、怒りそうだね。
 
 優しいって言ったはずだけど。そう、その優しさは深いよ。底なんてまるで見えない。守ってるつもりが、逆に守られてる気さえしてくる。だって言うんだ。「俺は長野くんが幸せだと幸せなんだー。」「長野くんが笑ってると、嬉しくなるよね。」「俺が邪魔になったらすぐに言ってね。長野くんに迷惑かけるのは、絶対にイヤだし。」どれも、あまりに優しすぎて泣きそうになった。俺はよっちゃんに必ず返したい。応える気持ちを、優しさで返したい。
 
 これ以上は、話すことなんて何もないよ。よっちゃんのことを知っている上で探していると断言するなら、あとは自分で確かめればいい。森田剛くん、君は本気で、真正面からよっちゃんと関われるの?
 
 
 Go Morita(26)、職業、殺し屋 confirms
 
 やっと見つけた、俺の大事な相棒。
 
 偶然だった。本当に偶然、聞いたんだ。俺は元殺し屋だ。なんて言って回ってる胡散臭い男がいるって。どこのバカが、そんな無責任なことを言うんだろう?俺たち的には目障りだから、排除しなきゃな。そう思って調べたら、言ってるのは井ノ原くんだった。ずっと探してた人、俺なんかと一緒にいてくれた、唯一の人。
 井ノ原くんは元殺し屋じゃない。元殺し屋の運転手。俺の相棒で、どんなときも絶対に俺を迎えに来てくれた。血生臭くて汚い職業を生業にしてる俺を、好きだって。笑える冗談だね。それってギャグ?って聞いたら、フワって笑って、言ったんだ。「大丈夫だから。俺は剛が本当はどんな子なのかを、知ってるから。」目を見て言い切ってくれるから、泣きそうになった。「ずっと一緒にいような。」
 
 急にいなくなったんだ。何も言わずに消えた。俺は見捨てられたんだ。とか思って、でも割り切れなかった。必要だから。井ノ原くんがそばにいないと、俺はちゃんと生きていけない。簡単に壊れてしまう。存在さえ曖昧で誰にも縋ることが許されない、この世界に生きている以上は。でも井ノ原くんさえいれば、全部大丈夫な気がしてた。生きてるんだって、実感できたのに。
 
 お願いだから見つけてよ。もう一度、森田剛っていう人間を見つけて。言ってくれるだけでいい。そのための数分だけ、どうか戻って。
 
 あの手に撫でてもらえると、そこでやっと気付くんだ。どんな世界にいても、何をやっていても、俺が生きていることは現実なんだって。
「相変わらず、俺がいないとダメだねぇ、剛ちゃんは。」
「い、のはらくん・・・。」
戻ってきて?
「そろそろ嘘にも歪が出来てきたみたいだし、潮時かな。」
そうだ。いるべき場所は・・・
「運転手がいないと、不便なんだ。」
「知ってる。だから俺はさ、剛の隣りに帰るよ。」
「うん。」
誰にでも明るい何かを与えられる力を持っていても、独占したい。束縛。殺し屋なんて危うい職業の俺のそばに、望むのはたった一人。
「もう消えないで。」
「休暇は終わり。楽しかったけど、俺には全然合わないや。だからこれからはずっと、嫌がられても剛のそばにいることにする。」
それでいい。井ノ原くんは俺と一緒に生きててくれれば、いいよ。
 
 井ノ原快彦?ああ、それはね、世界でも名うての殺し屋。の運転手のこと。
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HN:
ごとう のりこ
性別:
非公開
職業:
妄想家
自己紹介:
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